ロストリバーデルタ(市場周辺)
こんにちは! 前回は遺跡群を紹介しましたが今回は失われた河、エル・リオ・ペルディードを渡った反対側の市場辺りの紹介をしていきたいと思います。
遺跡エリアとはうって変わり、陽気な音楽が流れいて楽しげな雰囲気ですよね。
さて、まず目に入るのがこの荷車。
竹のように一瞬思いますが、これはロストリバーデルタのモデルの地域メキシコで多く生産されているサトウキビ。
今でこそ甘い砂糖のモトになるものがたくさんありますが、当時は「甘さ」を獲るための食物が少なく大切にされていました。
時代は今に戻りますが、みなさんご存知コカコーラ。これは世界で地域によって少しずつ原料が違うのですが、メキシコのコーラは純粋なサトウキビでできた砂糖を使用しているため世界一おいしいと言われているそう。現にメキシコのコカコーラ消費率はアメリカを抑え1位! びっくり仰天。
荷車から振り返りお次は小屋をひとつひとつ見ていきましょうか。
ひとつめの小屋はなにやら布がたくさん干されています。
糸車のようなものが置かれていることから、ここはどうやら布を織る場所なようです。布たちの名前はメキシコの民芸品レボソ。カラフルな色使いがとてもすてき。主に女性のショールとして使われます。
また、カゴに入っているものは日本でいう洗濯バサミ。後ほど実際に使われている場所があるのでご紹介しますね。
お次の小屋は…
魚。
上に目をやると干物。
お酒が飲みたくなってきました! そういえばミゲルにおいしいお酒があったような。
なんて冗談はさておき。
先述のレストラン、ミゲルズ・エルドラド・キャンティーナの前にも小屋はあります。
ミゲルズのオーナー、ミゲルはかつて金塊の山を夢見てロストリバーデルタに訪れた人々のうちの1人でした。けれど結局一攫千金は叶わず途方にくれるミゲルでしたが、同じく黄金郷を探し求めて来ていた人々のためにレストランを開いたところこれが大成功。ミゲルはロストリバーデルタに腰を据えたというわけです。
そんなミゲルですが、お店の前には金塊を採掘するための道具はまだ残しているみたい。
爆弾のようなものだったり、
水筒だったり。
そしてなんとミゲル、まだ金塊への夢は諦めていないのか、この道具たちはときどきあったり無かったりするものがあります。
こちらの写真は2016年1月頃のもの。道具がほとんど無くなってさっぱりしていますね。
レストランで成功しているのだから諦めればいいのに…どこかの魔宮探検ツアーを企画した強欲なあの人を思い出します。
そんなミゲルの経営するこのレストランについてはまたいずれ。
アイスクリームワゴンに飾ってある、ロストリバーデルタに住む人々(この写真はミゲル一家だという説がありますが、真偽は定かではありません。)をひと通り眺めたら
市場らしい市場に進みましょう。
「休憩中」
どうやら商人たちはいま出かけているようです。品定めだけしていきましょうか。
市場でひときわ目を引く綺麗な絵が描かれたタイル。
また、絵柄はサボテンや動物など、メキシコの人々にとって身近なものたちが描かれています。
タイルの上には先ほど紹介したレボソが並べられています。
洗濯バサミでばっちりとめられていますよ。
その下には何かをすり潰すための石が置いておいてありますが、何かとはこの
唐辛子!
アメリカンウォーターフロントで公演されているテーブル・イズ・ウェイティングはミッキーが世界中から持ち帰ったおいしいお土産を紹介するレビューショーですが、メキシコ代表はご存知ドナルドの唐辛子です。
「あっ! 肝心の辛いもの忘れちゃった〜!」
と言っているように、スパイシーなメキシコ料理には香辛料はかかせないもの。人生にスパイスを効かせましょ!
市場からもう一品。
たくさんの翡翠や貝のビーズとネックレスが並べられています。
商人がまだ帰ってこないようなので、次の小屋に移りましょう。
遺跡エリアで発掘されたであろう、
石像が置かれています。こちらモデルを探してマヤやアステカ、インカの博物館の展示品をひと通り調べたのですが類似品が見つからず…。何か情報がありましたら、コメント欄でそっと教えてくださると嬉しいです。
ただ、1枚目の石像はマヤ文明で為されていた頭蓋骨変形をしている姿を模したように思われます。
あのクリスタルスカルも頭蓋骨がのびたドクロとして有名ですね。
他にもこんな壺が発掘されたようですよ。
シンプルな装飾はマヤ文明古典後期、プーク様式の土器に似通っています。
この小屋には発掘物以外のものも置かれています。
初めは貝殻かと思ったのですが、これはマイチルという木の実。アンデスの地域に伝わる伝統音楽に使われるセミーヤという楽器です。
カラカラと海のような音で聞いていて心地いい…と文字で紹介しても分かりづらいので動画を見てみてください!
ドアベルにしたらちょうどいいかも、なんてね。
さて隣の小屋を見るとなにやら同じ文字が書かれた箱が並べられています。
人類にとって死に繋がる最も大きな原因は食物を奪い合う戦争でも猛獣でもなく感染病。キナの木からとれる皮によって作られた薬です。
ロストリバーデルタではラジオが所々で流れていますがその中にこんな宣伝があります。
「オーラアミーゴス。胃袋を怒らせちまったら、どんなひどい目に遭うか知っているかい? ルカ印の万能薬がたっぷりあればいいんだ。ドゥペの薬はなんにだって効くよ。 ピラニアもジャングル熱もマラリアも怖くない。この小瓶ひとつでジャングル探検も安心だよ。」
マラリアも怖くないとありますね。当時マラリアに効く唯一の特効薬はキニーネだったとされていますが、キニーネとドゥぺの薬が同一かは定かではありません。そもそもドゥぺとはなんなのか…。今後調べてみる必要がありますね。
最後はロストリバーデルタで採れたフレッシュなフルーツの市場の写真で締めさせていただきます。
もうすぐ私がいちばんだいすきなシーズンイベントの夏! ロストリバーデルタのトロピカルフルーツのお披露目ももうすぐ!
今年も全力でバ!バ! バナナ!します楽しみ!!!
それではアディオス アミーゴ!
またお会いしましょう。